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コールドチェーンとは? 意味と食品物流での仕組みを簡単に解説!

コールドチェーンとは? 意味と食品物流での仕組みを簡単に解説!
日常生活において、スーパーで冷凍食品を手軽に購入したり、コンビニで好きな時間にアイスを買ったりするのはもはや当たり前になっています。

また、外食チェーン店や社員食堂・病院食堂などでも、冷凍食品やフレッシュな生鮮食品を食材として使用することで、低価格かつハイクオリティな料理を提供できています。

ですがその裏で、それらの食品がどのように保管され、スーパーやコンビニに配送されているのかご存じでしょうか?

商品の原材料の調達から生産、在庫管理、配送、販売、消費までの一連の流れを「サプライチェーン」と言いますが、この全行程を低温かつ最適な温度管理で実現したのが「コールドチェーン」です。

コールドチェーンの発展と普及によって、私たちは全国どこのスーパーやコンビニでも新鮮な食品を購入できるようになりました。また、外食チェーン店のメニューの品ぞろえ増加やクオリティアップの裏にもコールドチェーンの確立が大きく寄与しています。

今回は東京・関東圏でコールドチェーンを提供している食品物流会社、北王流通がコールドチェーンの意味や重要性、メリットなどをわかりやすく解説しますので、ぜひご覧ください。

コールドチェーンとは

コールドチェーンとは
物流の技術は日々進化しており、その中でも注目を集めているのが「コールドチェーン」です。

コールド(cold)は低温を意味し、冷蔵・冷凍といった所定の温度を維持したまま、生産から輸送、保管といった流通プロセスを鎖のようにつなげる仕組みからコールドチェーンと呼ばれています。日本語では「低温物流体系」や「低温ロジスティクス」と表現されます。

その歴史は古く、日本で冷凍輸送が事業として始まったのは1958年と言われています。福岡県の運輸会社が冷凍輸送の事業化に成功した後、1961年ごろから日本政府もこの事業を推し進めました。

現在では冷凍食品や生鮮食品だけでなく、医薬品や輸血パック、電子部品などさまざまな分野でコールドチェーンが活用されており、私たちの日常生活に欠かせない技術となっています。

コールドチェーンの重要性

コールドチェーンの重要性
生鮮食品や冷凍食品は生産から消費者の手に届くまで、一定の温度を維持しなければ品質が劣化し、商品として成立しなくなります。そのため、常温輸送しか手段がなかった時代には、非常に限られたエリアでの流通にならざるを得ませんでした。

しかし、技術の進歩によってコールドチェーンが登場し、輸送トラック内で精密な温度管理が可能になってからは、輸送エリアが飛躍的に広がりました。

全国どこのスーパーやコンビニでも手軽に冷凍食品やアイスを購入できるのは、このコールドチェーンの普及が大きく関与しています。

また、現代の外食チェーン店では食材の調理自体はセントラルキッチンで済ませておき、それらを各店舗に発送することで店舗側での調理工程を最小限にし、ハイクオリティな料理を短時間で消費者に提供するという手法が広く採用されています。

このようなセントラルキッチン主体の外食チェーン店のオペレーションもコールドチェーンの存在なしには成り立ちません。

今後は海外への食品輸出も増加し、将来的にも市場規模の拡大が見込まれていることから、コールドチェーンの重要性はさらに高まっていくことでしょう。

コールドチェーンのメリット

食品廃棄(食品ロス)の大幅な削減

食品廃棄(食品ロス)の大幅な削減
食品は低温で管理することにより、賞味期限や消費期限を大幅に延長できるものが数多くあります。

食品衛生法では冷凍食品は- 15℃以下での保存及び流通が一つの要件として定められていますが、冷凍食品に関わる企業の多くは、-18℃以下という業界の自主基準としています。

この温度の違いは、それぞれの考え方による違いになります。食品衛生法では、食品の安全の観点から、有害微生物が増殖できない-15℃以下を基準と定めています。一方で、業界の自主基準となっている-18℃以下は消費の際の品質保持の観点も踏まえての温度設定となっています。

いずれの基準にせよ、-15℃以下であれば、食品の安全は担保されます。しかし、これらの食品を常温管理すると、低温管理した場合と比べて品質劣化が早まり、販売期限も非常に短くなります。

期限内に販売できなかった食品は廃棄になるため、それだけ無駄な資源や経費が増えてしまいます。

その点においてコールドチェーンは、食品の輸送時においても低温管理が可能ですので、食品の品質を維持したまま長期的な販売ができます。特に冷凍品は賞味期限が数ヶ月~1年と長く、適切な管理を行えばその期間だけ販売できるため、食品廃棄(食品ロス)の大幅な削減につながります。また、コールドチェーンにより、今までは廃棄ロスになっていた食品を商品として利用することで利益アップや、企業のイメージアップにも繋げることができます。

商品の広域輸送

商品の広域輸送
コールドチェーンが普及する以前、低温管理が必要な商品は、品質維持の観点から遠方への輸送が困難でした。そのため、商品の輸送エリアは生産地の近隣に限られ、そのエリアを拡大するには中継地点に物流拠点となる食品倉庫を新たに細かく設置する必要がありました。

その場合、配送している商品が、冷蔵であれば冷蔵倉庫に、冷凍であれば冷凍倉庫に対応した食品倉庫を利用する必要があります。つまり、常温輸送と比較すると、配送時のルートが限られ、リードタイムが長くなることがありました。

現在はコールドチェーンによって新たに物流拠点を設置することなく、常に低温を維持したまま商品を全国各地へ輸送できます。今まで一部の地域でしか入手できなかった商品でも、遠隔地から気軽に購入できるため、販路拡大にもつながっています。

また、コールドチェーンが登場したばかりの頃は、常温輸送と比較すると、非常に高額なコストがかかる点が懸念されていました。しかし、コールドチェーンの物流システムが発展した現在では、様々な工夫や改善が重ねられ、常温輸送と比較して、高額なコストがかかるケースは少なくなっています。

コールドチェーンのシステム

生産・加工

生産・加工
冷凍食品は、通常、次の4つの条件を満たすように作られています。

1、前処理している
2、急速冷凍している
3、適切に包装している
4、品温を-18℃以下で保管している

冷凍食品の生産・加工段階では、1から3までを実施します。前処置では、新鮮な材料を選び、洗浄するなどの利用者に変わってあらかじめ食品の前処理を行います。

続いて急速冷凍を行うと、食材の中にできる氷の粒が小さくなるため、食材に影響が少なくなり、風味や食感を維持することができます。急速冷凍では、食品が-5℃から-1℃となる温度帯を30分以内に通過する速さが必要となります。ただ、野菜や果物は、低温状態前に「予冷」処理を行ったあと、適切な温度で管理をする必要があり、食品ごとに低温加工の過程に違いがあります。

食品を急速凍結させて品質を維持することができても、保存、流通の過程で品質の変化が起こってしまっては意味がないので、適切な包装をすることも重要になります。適切な包装することによって乾燥による品質変化を防ぎ、衛生状態を保つことができます。

流通

流通
低温処理の次に行うのが商品の輸送です。このプロセスはコールドチェーンの中でも特に重要とされ、商品の品質に大きく影響します。遠方への輸送は長時間にわたるケースが多く、温度管理の難易度がその分だけ高くなります。

中継地点となる倉庫を利用する場合がありますが、中には商品の温度帯に対応できない倉庫もあるため、あらかじめ最適な輸送ルートを検討しておく必要があります。

消費

消費
コールドチェーンの最後のプロセスは商品の消費です。
生産・加工と流通のプロセスを経て、商品が消費者のもとに無事届けば完了ではなく、実際に消費されるまでがミッションです。届いた商品はすぐに消費されるとは限らず、冷蔵庫や冷凍庫でしばらく保管されます。

そのため、消費者側で保管しやすいように商品のパッケージを工夫したり、傷みにくい加工を施したりすることが求められます。

北王流通のコールドチェーンサービス

北王流通のコールドチェーンサービス
私たち北王流通は関東圏に6つの食品物流センター(食品倉庫)を設置し、そのキャパシティは8,000坪超を誇ります。


大量の食品を3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)で保管でき、ピッキングから配送まで一括してのアウトソーシング(3PL)を承っています。

参考ページ:北王流通 食品3PL
参考ページ:北王流通 食品物流


配送車両については庫内をウレタンマットで仕切り、全車に複層式荷室を装備することで、3温度帯の同時配送を可能にしており、コールドチェーンの維持を徹底しています。
また、庫内の温度をシステムで常時管理し、スイッチの入れ忘れや温度設定ミスなどのヒューマンエラーを防止しています。

弊社の配送エリアは、東京を中心とした関東圏に加えて、山梨県・静岡県・長野県の1都9県です。都心部には新宿・上野をはじめ、環状線エリアに複数の都心デポを設けています。

軽車両中心の配送網を構築しているため、狭い道や高さ制限のある地下駐車場等への進入しやすく、都心(山手線・環状線エリア)の駅ビルや百貨店、高層ビル内の飲食店への迅速な配送が可能です。

このように、弊社は最先端の配送技術と緻密な共同配送ネットワークを組み合わせて、高品質なサービスを提供しています。

「食品の保管からピッキング、配送までコールドチェーンを一貫してアウトソーシングできる食品物流会社を探している」「配送エリアを拡大したい」など、さらなる事業展開を検討されている方はぜひ北王流通をご利用ください。


また、食品系のECサイト・ネットショップ・通販の物流代行サービスも開始いたしました。
こちらは日本全国への配送が可能なので、ぜひ関東圏以外の企業様も北王流通へお気軽にお声がけください。

参考ページ:食品ECサイト・ネットショップ物流代行



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